日本CHO協会



成長する企業の要件

アンケートの結果から見る成長の要因

「CHO−最高人事責任者が会社を変える−」(東洋経済新報社刊)を出版して以来、約100社の方にご協力をいただいた。その結果を通して、過去成長してきた企業、そして、今後の成長を予測している企業と平均的な企業を比較することで企業が成長するためのメッセージも明らかになってきた。

権限委譲、会社方針の周知徹底など人事制度ではカバーできない要因が大半を占める!

成長する企業とそうではない企業との差として有意になったのは、適切なマネジメントが行われなかった場合に管理的な役割から外すことがあることや採用権限をラインに委譲していること、会社方針が社員に周知徹底されていること、そして、管理職が実務に精通していることや内向きではなく社会を意識した社風になっていること、創意工夫を成長の源泉にしていることなどの項目だった。ただ、それらの項目は、明日からでも実際に行動に移せるものと、実際に展開するためには、更に分析をしなくてはならない要因も含まれている。それらの要因を項目別に分析していくと、管理職が実務に精通する会社にするためには、CDPなどのキャリア開発の仕組みがあること、評価の納得性が高いこと、人事が経営戦略の策定に深く関与していること、そして、厳しい社風であることが浮き彫りになってきた。

ラインの経験者を人事部に送り込め!

また、内向きではない社風の企業では現場主義が社員に徹底していることや、同期でも処遇に大きな差がつくこと、そして、人事部員の多くが他社やラインの経験者であることなどが挙げられる。これらの要因は厳しい社風の企業についても要因になっており、成果主義は成長のための直接の要因ではなく、内向きではない社風や厳しい社風を経営する上で大きな効果を与えることで、成長に対する二次要因となっていることが分かってきた。 但し、結果と要因はニワトリと卵の関係であって、要因となる項目を実現しているから成長したのか、あるいは、成長した企業に見られる特有の現象なのかなど厳密な因果関係が明確なわけではない。 しかし、企業文化の変革に際して、これらの要因を知り、納得できるならば実行すべきではないだろうか。



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